■ 学会での出会い ストリーミングビデオ( RealVideo ) 学会での出会い (ポリアセチレンの膜の合成は、)元々別の目的で行っていた実験の偶然の結果できたのです。 ここでは、その実験の目的は省略いたしますが、このフィルムができたときにしたことは、 いろいろなスペクトルを測る、分子構造をはっきりさせる、といったことでした。 これらは極めて順調にうまくいきました。しかし、このように光るのだから、 金属みたいに電気を通すようにできないかと、ということも考えたのです。 そのためには、カリウムを染み込ませられないかとか、ハロゲン元素の塩素とか 臭素などを入れてはどうかとか、これらをほんのちょっと加えてやると もしかしたら何か起こるかもしれない、ということを考えて実験したわけです。 そうすると、この先はちょっと専門的になるから、あまり詳しく言うのはやめますけども、 電子状態に非常に大きな変化が起こっている、という事が分かったのです。 そこでそのー、近くにあったテスターで、電気抵抗を測ってみたのですが、針がちっとも動かない。 それで、予想した事は当らなかったって事でその仕事はやめてしまったんです。 ところがあるときに、アメリカから先生が来られてセミナーをする機会があったのです。 私はそのセミナーの題はあまり面白くないと思い、セミナーには出なかったのですが、 そのセミナーの終わった後、その先生とある日本人の先生とお話をしてる間に、 「日本の研究者の中で、光輝くフィルムを作っている研究者がいる」ということを 日本の先生がお話ししたら、そのアメリカの先生が「是非会ってみたい」、という 事になったのです。そこで私はその人に呼ばれてサンプルを持ってお見せしたのです。 そうしたらその先生はビックリして、「オォーッ」といった感じで、本当に飛び上がってビックリしていました。 日本でこんな仕事をしてる人がいるのかと。もう、是非一緒に仕事したいからアメリカに来てくれ、と言われたのです。 これはすぐには実現しませんでしたけれども、半年ぐらい経ってから、アメリカのペンシルベニア大学へ共同研究のために行きました。 BACK ▲ 最初の発見 NEXT ▼ 導電性高分子