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9月10日(火)、つくばエキスポセンターにて、H-2Aロケット3号機の打ち上げライブ中継がありました(打ち上げ地点は、鹿児島県の種子島宇宙センター)。
打ち上げの予定時刻は17時20分。しかし、16時30分過ぎには、エキスポセンター内AVホールの大型スクリーン前に数十名もの人達が集いました。打ち上げまでの間、スクリーンでは、事前に撮影されたインタビューの映像や中継の模様が放映され、来場者の方々も食い入るように見入っていました。
打ち上げた瞬間も、大きな歓声はあがらず、むしろ静かな沈黙が何分にも渡って続きました。きっと、この後引き続き行われる機体などの分離やエンジン燃焼・点火などの連続を、見守らずにはいられなかったのでしょう。最後の行程である"DRTS分離"が行われた後やっと、会場にほっとした空気が流れました。
打ち上げの瞬間を待つ参加者達 | H-2Aロケット3号機 |
今回の打ち上げでは、2基の衛星が打ち上げられました。
一つは、DRTSで、もう一つは、USERS。
- DRTSは、宇宙開発事業団(NASDA)により開発されました。
地上約36,000kmに打ち上げられ、地球により近い軌道をまわっている宇宙機のデータを地上に届ける日本で初めての中継衛星です。位置的に直接日本に電波を届けることの出来ない人工衛星からでも、このDRTSを中継することで大量のデータを日本の受信局に届けることが出来るようになります。
- USERSは、財団法人無人宇宙実験システム研究開発機構(USEF)により開発されました。USERSは、更に二つのシステムにより構成されています。リエントリモジュール(REM)とサービスモジュール(SEM)です。
リエントリモジュールは、宇宙で数ヶ月に渡り実験を行ったのち、大気圏に再突入して期間します。実験の内容は、高温超伝導材料の製造です。実験が終わると、サービスモジュールから切り離され、逆噴射ロケットで軌道から抜け出し、小笠原近海に着水、回収される予定です。サービルモジュールは、リエントリモジューリエントリモジュールと切り離された後も、データの取得のため2年間は軌道を周り続けます。
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